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中世の古文書~機能と形~(国立歴史民俗博物館)

 千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館では、現在企画展「中世の古文書~機能と形」を開催中です。(12月1日まで)

 中世の古文書~機能と形


 【展示趣旨】
 文書は、歴史を語る史料として欠かせないものです。文字史料であることから、まず書かれた内容が注目されますが、しかし文書が表現している意味はそれだけではありません。様式や、文字の書き方、素材、大きさなど、果たすべき機能や相手との関係を反映したさまざまな意味が盛り込まれ、歴史的に変化し続けており、物資料としても魅力にあふれています。

 また、文書は、その内容が伝達された時にだけ意味があるのではなく、それが保存され伝来する過程でも、存在し所持されることによって二次的な機能を果たしました。

 このような、さまざまな「機能と形」に注目して、今日に伝来した中世文書の総合的な展示を行います。
 これまでにも中世文書の展示はありましたが、多くは、「○○家文書」「○○寺文書」のような、特定の武士の家や寺院に伝わった文書群を単位として扱ったものでした。しかし、それでは中世文書の全体像や、バラエティーに富んだ面白さ、そして歴史的な変化をうまく理解することができません。そこで今回の展示では、豊富な館蔵コレクションを生かし、また他の所蔵者からもご出品いただいて、これまでにない総合的な中世文書の展示とすることができました。

 一般向けのさまざまな切り口や解説も用意して、古文書やくずし字について知識のない来場者にも、古文書を「見る楽しさ」を味わっていただける展示となっています。



 
 この展示、「空前の総合的中世文書展。読めなくても大丈夫!」と銘打ってはいますが、やはりある程度知識のある方向け。
 鎌倉時代~安土桃山時代までの、公家文書、武家文書、その他の文書の変遷を紹介した展示になっています。
 主催者の意図としては、文書の内容よりも、むしろその形式の方に主眼が置かれているようなのですが・・・。
 
 たとえば、今回後醍醐天皇(1288~1339年)の直筆文書というのが出展されていますが、その内容よりも、むしろ使っている紙が当時最高品質の和紙だったということを知ってほしい、というのです。

 お恥ずかしい話ですが、一度見に行ってみて、よく理解できずに帰ってきたので、後日もう一度見に行く羽目になりました。
 たまたま、展示を企画した小島教授の話を伺いましたが、印象に残った話としては・・・。

 今回、室町幕府を開いた足利尊氏(1305~1358年)とその弟、直義(?~1352年)の文書が出ています。
 尊氏と直義は当初、尊氏は軍事・恩賞関係を扱い、直義は裁判権を担うという「二頭政治」を行っていたことはよく知られていますが、直義の出した文書は将軍のそれと同じ様式のものを出していたそうなんですね。
 両者の権力が拮抗していたことを示しているそうですが、やがてそれは深刻な対立へと発展(いわゆる「観応の擾乱」)し、やがて尊氏が直義を毒殺する、ということで悲劇的な結末を迎えました。文書の様式からもその背景が窺えるという御話しでした。同じことが、豊臣秀吉と甥の秀次の関係にも見られるといいます。

 それから、物品の展示として京都御所の「清涼殿・殿上の間」に置かれている「文杖」というモノが展示されていました。
 これは、長さ1.5mくらいの黒漆塗の角棒で、その先に「鳥口」という文書を挟むための金具が取り付けられているものです。

  参考サイト 「京都御所と離宮の栞 其の六」(宮内庁HP内)

 当時は天皇に文書を差し出すとき、直接渡すのをはばかり、「文杖」の先に文書を挟んで、天皇に差し上げたということです。
 先般、園遊会で山本太郎議員が天皇陛下に直接手紙を手渡しするという事件がおこり、各方面から非難されていましたが、やはりこの行為は大変非礼であり、決してやってはいけないことなんですね。


 その他、訴訟の文書であるとか、制札であるとか、貴重な史料が多数ありましたが、いかんせん見ていてとても疲れる展示でした。私のような素人では展示解説を聞かないとダメでしたね。
 また後で、じっくりと図録を見て勉強したいところです。
 私のようなド素人には難しかったですが、大学の歴史学科に在学中の学生さんには見ておくと古文書の勉強になるように思いました。
 あ、あと書き忘れましたが、今回主催者イチオシの源義経の文書はこの世に二点しかない内の一点(もう一点は高野山に所蔵)だそうで、こちらもお忘れなく。やはり義経も“敗者”ということで、関連文書が後世に残らなかったのでしょうね。


 参考サイト 国立歴史民俗博物館HP
 

 
  
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日本100名城スタンプラリー終了・・・2011年7月、根室半島チャシ跡群にて、無事100名城完全制覇しました。
2010年5月、47都道府県踏破済み。(離島を除く)
歴史の現場を、実際歩いて確かめることをモットーに、全国を行脚中。いつかあなたの住む町へ行くかもしれません。
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大卒後、音楽関係の仕事、専業主婦、現在は零細企業で総務関係の仕事をしています。

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