スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【特別展】伊達政宗の夢~慶長遣欧使節と南蛮文化~(仙台市博物館)

 宮城県仙台市にある仙台市博物館では、現在特別展(慶長遣欧使節出帆400年・ユネスコ世界記憶遺産登録記念)「伊達政宗の夢 慶長遣欧使節と南蛮文化」を開催中です。

 伊達政宗の夢1

 【展示趣旨】
 慶長18年(1613)、仙台藩主伊達政宗は、スペイン領メキシコとの直接貿易と領内への宣教師派遣を要請するため、家臣支倉常長と宣教師ルイス・ソテロを大使として、メキシコ、スペイン、ローマへと外交使節を派遣しました。これが慶長遣欧使節です。
 今年は、使節出帆から400年を迎えるとともに、国宝「慶長遣欧使節関係資料」のうち「支倉常長像」など3点がユネスコ記憶遺産へ登録される記念の年となりました。 この展覧会では、国宝「慶長遣欧使節関係資料」をはじめ、日本国内及びヴァチカン・イタリア・スペインに残る使節関係資料や、キリスト教、南蛮文化に関わる多彩な文化財等約200件によって、伊達政宗を使節派遣へと駆り立てた背景や使節の実像について紹介します。



 仙台藩士、支倉常長(1571?~1622年)は主君、伊達政宗の命を受けて、スペイン国王に貿易の許可を求めるため、サン・ファン・バウティスタ号に乗り、太平洋を渡りました。
 
  支倉常長像
  (現地ポスターより 支倉常長像 イタリア・個人蔵)

 常長は7年がかりで様々な苦労をしながらスペインとの交渉にあたりましたが、残念ながら交渉は失敗に終わり、常長は帰国。失意の常長はその2年後にこの世を去りました。
 常長が渡欧中に、江戸幕府により禁教令が発布されており、仙台藩でも掌を返すように、常長帰国後ただちに藩内にキリスト教禁止の触が出されます。この点、政治家としての政宗は非常にドラスティックです。
 そして「慶長遣欧使節」に関してもタブー扱いとなり、常長が持ち帰った品々はことごとく藩により没収され、江戸時代中は仙台城内の蔵に秘蔵されました。
 
 維新後、明治6年に岩倉遣欧使節団がヴェネツィアにて常長の書状を発見し、これを契機として「慶長遣欧使節」は再認識されることになります。
 仙台藩が秘蔵していた常長が持ち帰った品々(「慶長遣欧使節関連資料」)は伊達家から一度民間へ流出しましたが、昭和39年(1964年)に仙台市が購入し、平成13年(2001年)には国宝指定されました。
 そして、大々的に報道されたのでご存じの方も多いと思いますが、今年の6月に「慶長遣欧使節関連資料」のうち3点がユネスコ世界記憶遺産として登録されました。
 
 支倉常長の苦難に満ちた7年の旅は結局無駄でした。
 しかし、400年の歳月を経て、ユネスコ世界記憶遺産に登録され、世界的にも評価されたことで、彼の苦労は少しは報われたのではないでしょうか。
泉下の常長は多分苦笑しているかもしれませんが。

 上に写真を掲載しましたが、今回イタリアから常長の全身像を描いた大きな肖像画が出展されており、これが一番の目玉だと思います。常長が差している刀の鍔には伊達家の九曜紋が、羽織袴には遊び鹿と薄の刺繍が施されており、おそらく主君である政宗から拝領された衣裳だと考えられます。

 その他、関連する史料が多数展示されており、とてもここでは書ききれませんが、文字資料よりも南蛮由来の品々など物品が多いので、楽しみながら見学できるでしょう。
 ただ、どちらかというと図録も含め、美術史的な色合いが濃い傾向ので、もう少し歴史的背景の掘り下げがあれば更に良かったと思います。(多分、美術史専門の方が担当されたのでしょう)

 展示の途中、久能山東照宮から借りてきた徳川家康の品々があって、「なんで、ここで家康なの?」と少々謎??でした。
 しかし、政宗が派遣した常長の一行というのは、実は政宗が勝手に派遣したのではなく、家康または二代将軍、秀忠の許可を得ていたもので、幕府からの使者も一行に加わっていたそうなんですね。
 家康自身も当初はキリスト教をある程度「許容」し、スペインの通商をもくろんでいたらしいが、オランダやイギリスがスペインの侵略性を家康に吹聴したり、岡本大八事件というキリシタンがらみの一件があり、すっかりキリスト教に嫌気がさしてしまったようで当初の考えを翻してしまったらしい。そして、やがては「鎖国」ということになるわけです。


 会期は11月17日まで。(展示替あり) 会期2日めに参りましたが、通常より多くの観覧者で賑わっていました。数年がかりで準備したというこの特別展、力が入ってます。ぜひご覧になってみてください。今回、資料提供してくれた所蔵先は内外とも何処も非常に協力的だったとのことです。 
                              ※図録あり


 参考サイト 伊達政宗の夢~慶長遣欧使節と南蛮文化~特設HP


 館内レストラン「三の丸」では、特別展関連メニューが提供されています。

  「ハポン風コシード」(1350円)
  ハポン風コシード2

 いわば、スペイン版ポトフみたいな煮込み料理です。メインのほかにパン、スープ、サラダ、デザートもついてます。
 限定15食です。
 ヘルシーで口あたりもさっぱり。なかなかおいしかったです。
 ハポン風コシード1

 ここのレストランは、いつも特別展に合わせて限定メニューがあって、楽しいです。



 特別展を見たあと、常設展のほうも行ってみましたが、戊辰戦争の史料が申し訳程度に6点くらい出ていた。NHK大河ドラマに関連した展示を期待していたが、同博物館にとっては慶長遣欧使節のほうが大事だったらしい。
 あと、この博物館は展示内容はとてもいいのですが、開館時間が他所と比べても短く、16時45分には閉館してしまう。
 せめて、特別展開催中だけでももう少し開館時間を延長できないものでしょうか。観覧者の便宜を考慮してほしいものです。

     仙台市博物館 (仙台市青葉区川内26番地 TEL:022-225-3074)
   仙台市博物館


 関連記事 【駅弁】支倉常長弁当“進路は東”(JR仙台駅)
        支倉常長の墓・・・謎の最期



  ***************************
   

 
 さて、余談ですが、石巻市にある常長一行が乗船したサン・ファン・バウティスタ号を復元した「宮城県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)」は2011年の大震災で大きな被害を蒙りましたが、このたび修復され、来る11月3日(祝)に再オープンするとのことです。
 慶長遣欧使節400年の年に再オープンが間に合い、本当に良かったですね。

 過去記事 支倉常長とサン・ファン・バウティスタ号

 参考サイト 宮城県慶長使節船ミュージアムHP
 
 ※震災前の2008年撮影
 サン・ファン・バウティスタ号

 
  
支倉常長 (人物叢書)支倉常長 (人物叢書)
(2003/03)
五野井 隆史

商品詳細を見る



  
支倉常長―武士、ローマを行進す (ミネルヴァ日本評伝選)支倉常長―武士、ローマを行進す (ミネルヴァ日本評伝選)
(2007/05)
田中 英道

商品詳細を見る



 
支倉常長遣欧使節 もうひとつの遺産―その旅路と日本姓スペイン人たち支倉常長遣欧使節 もうひとつの遺産―その旅路と日本姓スペイン人たち
(2013/08)
太田 尚樹

商品詳細を見る

 
 
 
 いつもご覧いただき、有難うございます。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 歴史ブログへ   
関連記事

テーマ : 展示会、イベントの情報
ジャンル : 学問・文化・芸術

コメントの投稿

非公開コメント

ブログランキング
「もののふの心」および歴史的遺産を後世に伝えましょう♪
うさぎ
  ↓ ↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ
カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
カテゴリ
ご注意 ごくたまに、「城」「史跡」「お墓」等の話題が、ドラマ関連やその他のカテゴリとして登録されている場合があります。
月別アーカイブ
最新コメント
FC2カウンター
おきてがみ
お気軽にどうぞ(お返事が遅くなる場合があります)
プロフィール

A☆六文銭

Author:A☆六文銭
ブログテーマ
日本100名城完全制覇と有名人の墓めぐり(掃苔)
日本100名城スタンプラリー終了・・・2011年7月、根室半島チャシ跡群にて、無事100名城完全制覇しました。
2010年5月、47都道府県踏破済み。(離島を除く)
歴史の現場を、実際歩いて確かめることをモットーに、全国を行脚中。いつかあなたの住む町へ行くかもしれません。
東京生まれ東京育ち。
大卒後、音楽関係の仕事、専業主婦、現在は零細企業で総務関係の仕事をしています。

★当ブログ内の文章、写真等はすべて無断転載禁止です。宜しくお願いします。
★当方と連絡を取りたい方は、下部メールフォームからお願いします。(ご感想はなるべくコメント欄のほうにお願いします)
※Twitter、Facebookはやってません。

最新記事
おすすめ書籍
リンク
RSSリンクの表示
検索フォーム
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。