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武市半平太の手紙

 高知二日目、残念なことに前日の夜から大雨でした。桂浜の坂本龍馬の銅像も見たかったのですが、なにせすごい降りでしたので、今回は断念いたしました(涙)
 次の機会はぜひ行きたいと思います!

 その代わり、南国市にある高知県立歴史民俗資料館で開催中の
「土佐勤皇等盟主 武市半平太の手紙・・・拝啓おとみ殿・・・
を見てきました。
高知歴史民俗資料館1


 武市半平太といえば、放映中の大河ドラマ「龍馬伝」では俳優の大森南朋さんが男気あふれる半平太を演じられています。
 この日の夜放映していたドラマ(第21回「故郷の友よ」)では、ちょうど半平太のもとへ山内容堂が下した捕縛の手が及んで、しょっ引かれていく場面がありました。これが、奥さんのおとみさん(女優の奥貫薫さん)との永遠の別れの日だったのです。

 さて、展示内容ですが、半平太の遺品や、半平太が妻・おとみへ宛てた手紙などが中心で、彼の太く短い生涯を振り返るというものでした。
 半平太が獄中からおとみへ宛てた手紙には、囚われの身となった彼自身の怒り、嘆き、そういった心情の吐露だけに留まらず、政治状況に対する彼自身の考えが率直にまとめられています。つまり、奥さんへの手紙という形を借りて、自らの意見、主張を遺そうと思い、つづったのでしょう。まるで論文を読んでいるかのような、固い調子の文面です。
 そして、ひとり主なき家を守るおとみへの心こまやかな気遣いの言葉も、ところどころに記されています。
 幽閉されていた3年あまりの間に、奥さんへ実に200通もの手紙を出したのでした。

 私自身、武市半平太についてはそれほど詳しく知らなかったんですが、今回の展示されていた手紙の中にもある部下の岡田以蔵に対しての評が、激しい憎悪で満ちていたのには驚かされました。
「この阿呆めが」という風に、普段は知的でクールであったであろう半平太からは想像できないような罵りの言葉が記されていたのです。
 まあ、自業自得とは言え、逮捕されて拷問にかけられた以蔵があれほどやすやすと洗いざらい自供するとは、半平太も思いもよらなかったんでしょう。

 結局、詮議にかけられた上、半平太も切腹を申し付けられるのですが、その折、介錯に立ち会ったのが奥さんの弟さんと、半平太の義理の甥っこさんでした。展示の説明にあったのですが、半平太の甥っこさんは、叔父の半平太の切腹の一部始終を目の当たりにしたため、そのトラウマのせいか、生涯にわたり顔面神経痛に悩まされたという話にはなんとも切ない気持ちになりました。(現代なら、PTSDですよね)

 半平太のあまりにも急進的なその思想が、山内容堂のカンに障って、やがて崩壊させられていったわけですが、自国の殿様が容堂という、ひとくせもふたくせもある人物だったのが、半平太にとって不幸だったかもしれません。容堂という人は、自分がイニシアチブを取りたがる人でしたから、半平太や土佐勤皇党についてはかねてから苦々しく思っていたらしいです。
 たとえば、これが長州の毛利敬親のごとき「そうせい公」みたいな凡庸な殿様だったなら、もう少し半平太も自由に活動し、明治維新を迎えられたかもしれませんね。
 

 それから未亡人となったおとみさんですが、半平太の死後は困窮し、マッチ作りの内職をするなどで生計を立てて暮らし、苦労の多い人生だったそうです。しかし、亡き夫の遺言を守り、他家から養子を迎えて、武市の家を守りつづけました。健気な女性だったのですね。昔の女性は心根がしっかりしています。
 晩年、半平太の名誉回復が明治政府によってされ、かつての土佐勤皇党のメンバーで、政治家になっていた田中光顕(1843~1939)などから庇護を受けた後、大正6年(1917年)享年88歳で天寿を全うしたそうです。
 
 半平太がおとみへ宛てた手紙は、養子で武市家に入った人の子孫の方が大切に保管していて、後に資料館のほうへ寄贈したということです。無念にも散った武市の志を、子孫の方も大事に守り続けたということでしょう。
 また、半平太と坂本龍馬ですが、よく遠縁などと言われていますが、おとみさんの叔母さんが龍馬の父方の従兄弟に嫁いでいるという関係だったんですね。
 そういう細かい事実も明示してあり、わかりやすく勉強になる展示だったと思います。

 同展示は6月20日まで開催中です。
 
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2010年5月、47都道府県踏破済み。(離島を除く)
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