スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

行列にみる近世(国立歴史民俗博物館)

 千葉県佐倉にある国立歴史民俗博物館では、現在企画展「行列にみる近世―武士と異国と祭礼と―」を開催しています。(12月9日まで)

 PB220606.jpg

 【展示趣旨】

日本の近世は、列島上を参勤交代の行列が、江戸城を結集核として定期的に往来しただけでなく、朝鮮通信使や琉球王国の使節、オランダ商館長などの外国使節の行列も江戸をめざしました。規模は小さくとも幕府の役人が江戸から地方は出張するときには、供回りを携えた行列をくんで行進していました。いわば列島上をこうした大小の規模の行列が往来していたこととなります。

もちろん戦国時代にも武装した集団が行進していただけではなく、信長は「馬揃い」という武士たちの力を誇示するデモンストレーションを行い、秀吉は聚楽第への天皇の行列を仕切り立てるなど、折に触れて行列を見せてきました。しかし、近世に比べるとその頻度はきわめて少なく、ほぼ都に限られていました。その意味では、全国的な広がりをもって行列が往来したのは、近世の時代の特色だといえるでしょう。そして、参勤交代の行列が、戦闘集団の体をなし続けていたとは言え、実際の戦闘を想像させることはありませんでした。17世紀半ば以降は、国内外の戦争がなくなったことによって武士の有様が変化したことを反映しており、言わば「徳川の平和」とセットで捉えられるものです。

本展示では、将軍以下武士領主たちの行列、外交使節の行列という実際に政治的意味をもつものから、祭礼行列まで幅広く扱うとともに、祭礼行列のなかに領主の行列や外交使節の行列が仮装行列として組み込まれる(「演じられる」)ようになることについても示します。そのうえで、行列の構成、行列を見せる側と見る(見させられる)側の関係からも近世社会を照らし当てていきます。




 今回の展示は、近世社会を「行列の時代」としてとらえ、「描かれた」行列に焦点をあてることで、新しい近世社会像を示そうという趣旨、だそうです。
 江戸時代の様々な行列の絵が展示されていましたが、中でも参勤交代における大名行列を描いた絵というのは、実はもっと後の時代・・・明治以降に描かれたものが多いのだとか。かつて、武士階級にいた人々が往時を回顧して描かせたということです。
 「わらべ歌」として有名な「ずいずいずっころばし」は、もともと「お茶壺道中」(将軍に献上するお茶を京の宇治から江戸城へ運ぶ)にかかわる歌だというのは初めて知りました。(蛇足ですが、今の若い世代ではこの歌自体を知らない人が増えているとか・・・)
 朝鮮通信使や琉球国王使節の行列など、異国情緒漂うものもありましたが、これらの行列を迎える街道筋の人々は、自分の家の中もそれなりの室礼を施して、着物などもきちんとしたものを着て、行列を見物していたそうです。(つまり、庶民たちにすると「ハレ」の日なんですね)
 さらに、行列を見る上での「ガイドブック」のようなものまで販売されていたとか。こういうところに、当時の「異文化交流」の一端を垣間見ることができます。

 その他、明治時代に作られたという大名行列を精巧な人形で再現したもの(かつて皇室に献上されていたが、現在は東京国立博物館所蔵だという)などちょっと目を引く珍しいものもありました。
 歴博名物の絵画資料をタッチパネルで見るブースはすごく便利で、細かい点まで拡大して見られる工夫がされているのはさすがですが、その一方で昔の絵画資料は一般の観覧者にとって読み解きのヒントがわからないと、ただ漠然と見て帰ってきてしまいがちです。私もひとつひとつの絵から、どういう情報を読み取ればいいのか、素人目ではよくわからない史料がやや多かったような気がしました。
 個人的には、春先に見た洛中洛外図屏風の方が気楽に見れて、面白かったかな、という印象です。
 
 過去記事⇒洛中洛外図屏風と風俗画
 
 なお展示は、今週末(12月9日)までです。


 参考サイト 国立歴史民俗博物館


 
 歴博(佐倉城址)の紅葉 (11月下旬撮影)
 
 歴博2012秋3
 歴博2012秋2
 歴博2012秋1


  歴博の階段のところにいたひとりぼっちの猫。片目が青かったです。
  歴博の猫


 
 いつもご覧いただき、どうも有難うございます。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 歴史ブログへ 
関連記事

テーマ : 展示会、イベントの情報
ジャンル : 学問・文化・芸術

コメントの投稿

非公開コメント

ブログランキング
「もののふの心」および歴史的遺産を後世に伝えましょう♪
うさぎ
  ↓ ↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ
カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
カテゴリ
ご注意 ごくたまに、「城」「史跡」「お墓」等の話題が、ドラマ関連やその他のカテゴリとして登録されている場合があります。
月別アーカイブ
最新コメント
FC2カウンター
おきてがみ
お気軽にどうぞ(お返事が遅くなる場合があります)
プロフィール

A☆六文銭

Author:A☆六文銭
ブログテーマ
日本100名城完全制覇と有名人の墓めぐり(掃苔)
日本100名城スタンプラリー終了・・・2011年7月、根室半島チャシ跡群にて、無事100名城完全制覇しました。
2010年5月、47都道府県踏破済み。(離島を除く)
歴史の現場を、実際歩いて確かめることをモットーに、全国を行脚中。いつかあなたの住む町へ行くかもしれません。
東京生まれ東京育ち。
大卒後、音楽関係の仕事、専業主婦、現在は零細企業で総務関係の仕事をしています。

★当ブログ内の文章、写真等はすべて無断転載禁止です。宜しくお願いします。
★当方と連絡を取りたい方は、下部メールフォームからお願いします。(ご感想はなるべくコメント欄のほうにお願いします)
※Twitter、Facebookはやってません。

最新記事
おすすめ書籍
リンク
RSSリンクの表示
検索フォーム
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。