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「マッカーサー記念室」見学

 先週のことになりますが、東京日比谷にあるDNタワー21内の第一生命本社にて、「マッカーサー記念室」が期間限定で一般公開されると聞き、見学に行ってきました。

 皇居を望むお堀端にあった旧第一生命館は、敗戦後の昭和20年(1945年)9月、聯合国軍に接収されました。同館の社長室は、聯合国軍総司令官・ダグラス・マッカーサー(1880~1964年)が執務室として使用することになりました。
 第一生命ではその後、マッカーサーの執務室を「マッカーサー記念室」として現在まで保存してきました。

 実は、この記念室は以前は一般公開されていましたが、2001年9月にアメリカでおきた911同時多発テロの影響で、現在まで非公開になっていました。
 私は5,6年前にそれと知らずに第一生命本社に問い合わせしたところ、「テロの危険性があるため、“記念室は”無期限で非公開としております」と広報の人に言われました。
「それはわかるのですが、私は御社の保険商品にもう十数年以上加入しているので身元は確かだと思うんですが・・・」と食い下がったのですが、やはり見学不可と言われ、諦めたのが思い出されます。

 今回の一般公開は同社が今年の9月に創立110周年を迎えること、この7月にGHQより返還されてから60周年の節目の年ということで、実施の運びとなったものです。

 前置きはこれくらいにして、「マッカーサー記念室」を見てみることにしましょう。

 朝10時半から公開というので、それに合わせて出かけていったところ、もうすでに早朝から並んでいた人が多数いたとかで、同館1階の受付で整理券を配っていました。
 無常にも「午後1時50分」の部になってしまい・・・いったん自宅へ帰り、再度出直す羽目に。二度手間になってしまいました。
 社員の方に聞いたところ、NHKやフジテレビのニュースで紹介されたため、予想以上の人出になってしまったと言っていました。


 戦前からこの場所にある第一生命ですが、平成5年に建物が改修され、新たに「DNタワー21」として再出発しました。
 聯合国側は接収時に本部として利用すべく、皇居付近のいくつかのビルをリストアップしていたようですが、最終的に第一生命館がマッカーサーの目に留まりました。聯合国が利用しようとしていたビルは空襲対象から外していた節がみられます。
 同館では「日本国憲法」の元となった「GHQ草案」が作られるなど、占領支配の舞台となりました。

 DNタワー21a


 1Fホールでは「第一生命の歩み」についてパネル展示がされていました。
 DNタワー21b


 「マッカーサー記念室」見学はキャパや警備の都合上、一日200人限定でした。
 整理券に記された午後1時50分に一階ホールに並び、順番に6階の記念室へ案内されました。

 記念室の広さは約54平米。周囲の壁はアメリカ産くるみの木で出来ており、床は寄木細工となっています。
 マッカーサーは即断即決の人で、仕事を持ち越さないために、あえて引出のないこの机を用いていたといわれています。
マッカーサー記念室5


 マッカーサーが座った椅子。以前一般公開されていた際、見学者がやたら腰掛けようとするのでご覧の通り傷みが激しくなってしまいました。
 今回もペタペタ触る人がいて、警備員さんに注意されていました。 
  マッカーサー記念室1

 
 マッカーサーの胸像
   マッカーサー胸像


 英国人画家・オルドリッジが描いたヨットの絵。マッカーサーはヨット好きだったため、執務室に2枚ヨットの絵を飾っていました。
  マッカーサー記念室2
  マッカーサー記念室7


 マッカーサーが座右の銘としていた「青春の詩」(サミュエル・ウルマン作)の碑
  マッカーサー記念室3


 ドアを隔てた隣室は第一生命創業期関係の資料室になっていましたが、時間が無くなってしまい、あまり見れませんでした(泣)
  マッカーサー記念室6


 第一生命館玄関前で撮影されたマッカーサーの写真(1946年1月1日)
  マッカーサー記念室4

 
 
 見学できたのはわずか15分程度でしたが、なんとか写真を撮影することができました。
 この日は平日だったせいか、見学者のほとんどが「団塊の世代」以上とみられるご年配の方でした。終戦時まだ幼い子供だったか、あるいはマッカーサーが駐留中に生まれた人たちという感じです。
 
 皇居周辺の一等地は土地の有効活用のため、古い建物というのはすぐ取り壊されてしまいほとんど残っていないのが現状ですが、同社のように一部ではありますが、我が国の歴史の一時期を偲ばせる場所をこのように保存してくださったことには敬意を表したいと思います。
 歴史を感じさせる現場というのは、そこに存在するだけで、見る者に無言の語りかけをしてきます。
 ですから、歴史的建造物の所有者の方は、後世の人々のためにも、なるべく保存していただけますようお願い申し上げます。

 それにしても、GHQの占領政策というのは、現在までも我が国のあり方に多大な影響を及ぼしていると思います。
 最近、滋賀県大津市でいじめ問題が発覚しましたが、問題視されている教育委員会も実はマッカーサーの「置き土産」なんですね。(教育委員会はマッカーサーが想起したような民主的なシステムにならずに、その後形骸化してしまった)
 憲法にせよ、教育委員会にせよ、GHQの置き土産が21世紀の我が国において行きづまりの様相を呈していることを思うにつけ、複雑な思いで同館を後にしました。


参考サイト  マッカーサー記念室(第一生命HP内


 
拝啓マッカーサー元帥様―占領下の日本人の手紙 (岩波現代文庫)拝啓マッカーサー元帥様―占領下の日本人の手紙 (岩波現代文庫)
(2002/06/14)
袖井 林二郎

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 この本は学生時代に中公文庫版で読みました。
 マッカーサーが駐留時、多くの日本人がマッカーサーへ宛てて手紙を書きました。著者によれば、その数推定50万通!といわれ、その大半がマッカーサーへ好意的な内容だったといい、彼は気に入った手紙は手元に残していたそうです。現在でも手紙はマッカーサー記念館等で保存されているということです。
 占領下の日本人が、新たな“支配者”としてやってきたマッカーサーや、かつての敵国であったアメリカに対して当時どういう印象を抱いていたかを解き明かした好著で、現在は岩波書店から復刊されています。

 
 
 いつもご覧いただき、どうも有難うございます。
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いやぁー凄いですね 
画像で見るだけでも、面白そうですね 

しかし、どこの展示場でも「手でペタペタ」触る方はいるものですね
触ったところで御利益は無いのですが・・・(笑)

Re: タイトルなし

> いやぁー凄いですね 
> 画像で見るだけでも、面白そうですね 
>
> しかし、どこの展示場でも「手でペタペタ」触る方はいるものですね
> 触ったところで御利益は無いのですが・・・(笑)

?様

 こんにちは。コメントどうもありがとうございます。

 「お手を触れないようお願いします」と注意書きしてあるのに、触るのはNGですよね。
 マナーの悪い人が一部でいるのが残念ですね。

すいません

名前が入っていませんでした・・・orz

酔いどれでした。

Re: すいません

酔いどれJohnny様


> 名前が入っていませんでした・・・orz
>
> 酔いどれでした。

 了解しました。(^^)どなかたと思ってしまいました。
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