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山形緊急城攻め(四) 藤沢周平記念館

 鶴岡は作家・藤沢周平(1927年~1997年)の故郷であり、彼は鶴岡・庄内を舞台とした時代小説・歴史小説を数多く執筆しました。
 平成22年4月、藤沢周平の業績を顕彰し、その作品の魅力を広く紹介するため鶴岡公園内に「藤沢周平記念館」が設立されました。オープンしてから丸2年経ったところです。
藤沢周平記念館

 藤沢周平は亡くなってから再ブレイクした作家であり、ここ数年、彼の作品が続々と映画化・TVドラマ化されて、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。
 私も何作か拝見しましたが、一番良かったのが「たそがれ清兵衛」(山田洋次監督作品)だったように思います。
 
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 藤沢は庄内藩をモデルに「海坂(うなさか)藩」という架空の藩の物語を数多く描きました。藤沢の作品世界には非常に根強いファンがいて、作家の故・井上ひさしさんなどもその一人だったそうです。
 そういえば、かつて神保町に「海坂書店」という歴史・時代モノを多く扱っている古書店があって、そこのご店主も大の藤沢ファンであったことから屋号に拝借したそうですが、残念ながら3,4年前に突然閉店してしまいました。
 

 ところで、現在同館では企画展「『義民が駆ける』の世界」を開催中です。(7月1日まで)
 この作品はいわゆる「海坂もの」の時代小説ではなく、実話をもとにした歴史小説です。
 時は天保時代、庄内藩に突如「三方領地替え」の幕命が下ります。すなわち、庄内藩を長岡に、長岡藩を川越に、川越藩を庄内に移すというものです。
 実は、財政難に苦しむ川越藩藩主松平斉典が、将軍・徳川家斉の子・斉省を養子に迎えていることから、その生母おいとの方に働きかけ、幕府首脳に多額の賄賂をばら撒いた上で、川越よりもはるかに経済状況の良い庄内への国替えを画策したものでした。
 なんとも不条理な幕命を受けた庄内藩は、藩主酒井忠器、世子忠発、重臣たち、商人本間光暉、佐藤藤佐らが対応策を探り、一方領内の農民たちは国替えを阻止するため江戸に上り諸大名や幕府役人に決死の覚悟で直訴を試みる・・・というお話です。

 この小説を書くにあたり、藤沢は相当熱心に勉強し、執筆に臨んだということです。展示では原稿(複製)をはじめ、執筆に使用した史料が多数展示されていました。
 藤沢にとってとりわけ思い入れの深い作品だったということで、通常の展示期間より長めに会期を設けたそうですので、藤沢ファンの方は是非ご覧になってみてください。
 残念ながら私はこの小説をまだ読んでいないので、近々読んでみようと思います。
 「海坂もの」も良いのですが、こういう硬派な作品こそ、ぜひドラマ化してもらえないものかなあと思いました。

 
義民が駆ける義民が駆ける
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藤沢 周平

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 それにしても、藤沢が他界してからかれこれ十数年経つというのに、彼の作品は絶版にならず、読み継がれているところはすごいなあと思います。正直私は藤沢作品とはあまり馴染みがなく、せいぜい読んだのは十数冊程度なのですが、情景描写・人間描写のうまさはさすがです。
 そして、これは個人的な感想ですが、「青春の日の追憶」を描いた作品が多いように思います。悪くいえば似たりよったりのパターンがなきにしもあらず、といった感じです。

 一昨年でしたか、女優・北川景子さん主演で「花のあと」という映画が公開されました。これもいわゆる「海坂もの」と言われる小説が原作となっています。
 
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 北川さん演じるヒロインが、初恋の男性と“運命の出会い”をするのが、ちょうど満開の桜の下なのです。
 と思っていたら、鶴ヶ岡城の二の丸付近に、「花のあと」の解説板に偶然出くわしました。
  花のあと

 鶴岡市街には他にも藤沢作品の舞台となった場所に同様の解説板があるということです。文庫本片手に、藤沢ワールドを辿ってみるのもまたオツな旅の楽しみ方になるかもしれません。


 参考サイト 鶴岡市立藤沢周平記念館


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 鶴岡は作家・藤沢周平(1927年~1997年)の故郷であり、彼は鶴岡・庄内を舞台とした時代小説・歴史小説を数多く執筆しました。 平成22年4月、藤沢周平の業績を顕彰し、その作品の魅力を広く紹介するため鶴岡公園内に「藤沢周平記念館」が設立されました。オ...

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義民が駆ける

昨年の10月に丁度出張で鶴岡を訪れました。
その際、時間をみつけて(実は事前にスケジューリングしていました。へへ)鶴ヶ岡城や藤沢周平記念館も寄ってみました。

藤沢の作品はあまり読んではいなかったのですが、この「義民が駆ける」は館内でも特集していて、ぜひ帰ったら読もうと思っていました。
ところがいろんな本屋で探してもなかったのですが、今年の初めにやっと見つけて読むことができました。
ちょっと藤沢作品の中では異質ですよね。
そうですね。山本周五郎の「樅の木は残った」と私のイメージは似た感じです。

映像にすると主役を誰にするか迷いますよね。
「元禄太平記」の柳沢吉保のように水野忠邦をダーティヒーローにするんでしょうかね。

Re: 義民が駆ける

柴様
 
 こんばんは。コメントどうも有難うございます。ご返事遅くなり申し訳ございません。

> 昨年の10月に丁度出張で鶴岡を訪れました。
> その際、時間をみつけて(実は事前にスケジューリングしていました。へへ)鶴ヶ岡城や藤沢周平記念館も寄ってみました。
>
> 藤沢の作品はあまり読んではいなかったのですが、この「義民が駆ける」は館内でも特集していて、ぜひ帰ったら読もうと思っていました。
> ところがいろんな本屋で探してもなかったのですが、今年の初めにやっと見つけて読むことができました。
> ちょっと藤沢作品の中では異質ですよね。
> そうですね。山本周五郎の「樅の木は残った」と私のイメージは似た感じです。
>
> 映像にすると主役を誰にするか迷いますよね。
> 「元禄太平記」の柳沢吉保のように水野忠邦をダーティヒーローにするんでしょうかね。

 鶴岡で展示をご覧になっておられたんですね。
 藤沢の作品は「人情もの」が多いですね。その中でもこういう硬派な作品も数は少ないですがありますね。
 ですから、大河ドラマは無理でも(笑)、連続モノの時代劇にしていただけるとちょっと見てみたくなります。
 有名な人と無名の人がバランスよく登場するというのも、ドラマティカルな展開を期待できそうですね。あらすじしか知らないので、近々読んでみたいと思います。
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