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洛中洛外図屏風と風俗画(国立歴史民俗博物館)

 千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館では、現在春の企画展
「洛中洛外図屏風と風俗画」を開催中です。(5月6日 日曜まで)
  洛中洛外図屏風と風俗画

 【展示趣旨】
 16世紀初頭、首都京都の全景を一双の屏風に描いた「洛中洛外図屏風」が登場します。そこには、応仁の乱から復興し、新たな近世都市へと向かう京都の姿がつぶさに描かれていました。現実の都市社会を題材にした洛中洛外図屏風は、権力者の自己主張から名もなき人々の暮らしまで、非常に多くの要素を包含し、歴史資料としても貴重な存在です。

 洛中洛外図屏風に描かれていた多彩な内容は、時代が進むにつれてさまざまなジャンルに分化していきます。名所、祭礼、職人、遊楽などの、身近な対象をクローズアップした、人間中心の絵画への発展が著しく、そこには背景となる社会や政治体制、そして人々の都市を見る視点の変化が反映されています。

 本展では、当館が所蔵しながら、なかなかまとまって展示する機会がない6点の洛中洛外図屏風と、新出資料を含む関連絵画資料を中心に、他館ご所蔵の資料も加えて、洛中洛外図屏風から近世風俗画への展開を体系的に提示いたします。来館者に絵の読み解きを楽しんでいただくために、タッチパネルによる拡大装置なども用意いたします。
また、当館の共同研究・科研研究として行ってきた「洛中洛外図屏風歴博甲本の総合的研究」(2009~11年度)の成果として、洛中洛外図屏風歴博甲本の復元複製や人物データベースなどもご披露します。

 以上の当館における展示を人間文化研究機構連携展示「都市を描く─京都と江戸─」の第 I 部とし、連携して研究を行なってきた国文学研究資料館において、江戸を対象とした第 II 部 「江戸名所と風俗画」をほぼ同時に開催します。両者相まって、さらに総合的に、描かれた都市の世界を堪能していただけるものと思います。



 「洛中洛外図屏風」というのは上の展示趣旨にもある通り、室町時代後期に京の市街(洛中)と郊外(洛外)のランドマークや風俗を描いたものに始まり、以来江戸時代に描かれたものまで100点が現存しているそうです。
 そのうち、史料的価値が高い6点を歴博で所蔵しているのですが、今回それが一挙に展示されるというので話題となっています。
 この屏風、上の写真を見ていただきたいのですが、手前に屏風(レプリカ)が向かい合わせに置いてありますが、このように観賞するとちょうど方位が京都の地理と合致するのだそうです。
 「洛中洛外図屏風」は京の鳥瞰図を描いているだけでなく、伝統的な四季絵の要素も持っており、一双の屏風の中に春夏秋冬が見事に織り込まれているのがわかります。
 
 現存する「洛中洛外図屏風」で最古のものが「歴博甲本」というもので、実に1426人もの人々が描かれています。歴博ではこの屏風に登場する人物一人ひとりを分析したということですが、研究上とはいえまあよく気の遠くなるような作業を行えたものだと感心しました。

 参考サイト 洛中洛外図屏風歴博甲本

 もちろん歴史的なウンチクも大事ですが、ここはあまり難しいことは考えず、絵を楽しむということを第一に観賞すればいいのかなあと思います。屏風には権力者から庶民まで様々な人が描かれていますが、一人ひとりを「描きわけ」出来ているのが見事です。屏風を描いた絵師は狩野元信といわれています。
 一人ひとりはとても小さく見るのに苦労しますので、ぜひ単眼鏡を持参されることをおススメいたします。
 (私も今回、下の単眼鏡を購入しました)
 
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 単眼鏡を持っていないという人もご安心ください。今回の展示では屏風をデジタル映像化し、タッチパネルで拡大して見ることのできるコーナーもあります。中世から近世初期の人々の躍動感が感じられることと思います。

 「洛中洛外図屏風」ですが、初期の頃は足利将軍や管領など権力者が発注者になっていますが、時代が下がってくると裕福な商家などで嫁入り道具で持たせるために注文したりするようになり、次第に庶民の目線で描かれた「名所絵」の要素が強くなっていくそうです。
 専門家によれば、時代の変遷と共に、屏風に描かれた「鴨川」の位置が上から下へ下がってくるので、注意して見てみてください。

 なお、展示室内を見ていて面白かったのが、「洛中洛外図屏風 舟木本」(原本は東京国立博物館所蔵・重要文化財)のパネルを熱心に見ている人が少なくなかったことです。
 
 参考サイト 洛中洛外図屏風舟木本

 この「舟木本」というのは東博が所蔵していて、史料保存の観点から東博でも滅多に展示しないという代物で、今回も当然のことながら原本貸し出しはなかったのですが、パネル展示にも関わらず、他の屏風よりも特に注目している人が目立ったんですね。
 これは「浮世絵」の開祖として有名な岩佐又兵衛(織田信長に滅ぼされた有岡城主・荒木村重の遺児とされる)が手がけたものとされていますが、屏風の中に激しい乱闘シーンなども描かれていて大坂冬の陣の頃の戦国の余燼がまだ冷めやらぬ不穏な空気が漂っている絵なんです。すでに経年変化でかなり退色もしていて暗い感じのする絵ですが、この絵のどこに惹かれるのかがちょっと不思議に思いました。
 


 この日は平日だったのですが、思った以上に来館者が多いのが意外でした。ここ2,3年いわゆる「団塊の世代」の人がリタイアされて、お出かけになっておられるようです。(ご年配の来館者が多かった)
 京都をよく旅行されていた方や、京都にお住まいだった方にはものすごく身近に感じられ、現在と比較したりして楽しめることと思います。
 私は強度の乱視のため、実はこういう細かい絵は苦手なのですが、今回は2度ほど同館へ足を運び、しっかり見てきました。見る者誰もが都の「旅人」になれるというか、気分は約500年前にタイムスリップ!という感じです。

 また、常設展示・第三展示室の方では関連展示として、豊臣秀吉の有名な「醍醐の花見」の模様を描いた「醍醐花見図屏風 六曲一隻」(重要文化財)が出展されていますので、こちらもお見逃しなく。
 会期は5月6日までとなっていますので、大型連休後半、特にご予定のない方は是非足を運んでみては如何でしょうか。

 参考サイト 国立歴史民俗博物館HP

 関連記事 伝統の桜草(国立歴史民俗博物館 くらしの植物苑)

 
  *****************************

 ところで、歴博館内にはレストランがあって、食事や喫茶を楽しむことができます。
 私も度々利用していますが、博物館のレストランとしては食事もかなり美味しいのでおススメです。(営業時間 10:00~16:00 食事は11:00~15:30)

 古代米カツカレー(1000円) ←私はよくコレを注文しています(笑)
 歴博レストランa

 魚の紙包み焼セット 地元の「佐倉味噌」を使用して白身魚を風味豊かに焼き上げた一品。コーヒー付(1200円)
 歴博レストランb


 なお歴博は最寄駅よりやや遠いので、自家用車のある方は車利用をおススメします。
 同館は「佐倉城」(日本100名城)の中にあります。
   
より大きな地図で 国立歴史民俗博物館 を表示


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歴史の現場を、実際歩いて確かめることをモットーに、全国を行脚中。いつかあなたの住む町へ行くかもしれません。
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