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文学と格差社会(仙台文学館)

 仙台での墓参中に、カメラの調子がいよいよおかしくなりましたので、やむなく墓参を中止し、「企画変更」することにしました。
 外にいても寒いだけなので、仙台市青葉区北根にある仙台文学館へと向かいました。
 仙台文学館

 この日、同館では特別展「文学と格差社会~樋口一葉から中上健次まで~」を開催中でした。(3月20日で終了済)
  文学と格差社会

 【展示趣旨】
 日本近代文学史においては、「貧困」とそこに生きる人々を描いた作品が数多く残されています。本展は、樋口一葉から中上健次まで、貧困や社会の底辺を描いた作家たちを取り上げ、近代文学の百余年を「格差社会」という視点から俯瞰します。また文学が描いた社会の真実と様々な問題が、現代日本の現実とどのように繋がっているのかをもとらえ返すものとします。


 この展示は、元々昨年の今頃開催する予定だったのに、3月11日の大震災で開催中止になってしまったそうです。関係者の熱意もあり、今年改めて開催にこぎつけたということです。
 しかし、震災によって分かれてしまった運命・・・助かった人と助からなかった人、家や財産、仕事を失った人、失わずにすんだ人、というように、予想だにしなかった「新たな格差社会」が生じ、担当した学芸員さんも複雑な心境だったといいます。

 展示で取り上げられていた作家は古い時代の作家が多かったです。中には今では忘れられてしまったような作家もいて、よほど文学が好きでないとピンとこないかもしれません。
 しかし、昔の作家は貧困や差別などにあえいでも、けっして運命に屈しない強さがあったように思います。社会の不条理や逆境などをものともせず、やるせない思いや憤りを懸命に綴り、「文学」という形に昇華していったのです。

 それに比べて現代の「文学」はかつての日本文学にあったような社会性を失っているように思います。私見を申しますと、いろんな「文学作品」が散乱していますが、そのほとんどが男女関係や自分の内面がどうのこうの、といった問題を扱った作品ばかり。私も人に勧められたり書評などで好評だった小説などをたまに手にとってはみますが、感動がないというか、自分の心に何ら残るものがないのです。
 
 なお、同展は4年前ぐらいに東京・駒場にある日本近代文学館で開催したものとほぼ同内容の巡回展だったようですので、展示されていた原稿などは原本も多く、見ごたえがありました。(仙台市民の方にしてみれば東京まで来なくても貴重な資料を見学できたのではないでしょうか)私は学生時代、国語が好きだったので、紹介されていた文学者をほぼ知っていたということもあると思います。
 テーマはなかなか良いところをとらえていたように思いますが、主催者が意図していた「文学が描いた社会の真実と様々な問題が、現代日本の現実とどのように繋がっているのかをもとらえ返すものとします」という部分が正直なところ私にはあまり感じられなかったです。戦前の社会と、現代とでは社会状況がまったく異なっていますからしたがって「格差」の性質も自ずから異なっていますし、この辺の差異を明確にしてほしかったというか、もう一工夫何かあると良かったのでは・・・と思いました。
 仙台は大都市だけあって「文学」が盛んな土地柄と聞いていますが、あの震災に直面した市民の皆さんの目にこの展示はどう映ったのでしょうか。
 
 <取り上げられていた主な文学者>
 樋口一葉 横山源之助 石川啄木 長塚節 幸徳秋水 北一輝 中里介山 大杉栄 伊藤野枝 
 竹久夢二 古田大次郎 和田久太郎 河上肇 小林多喜二 葉山嘉樹 中野重治 徳永直 佐多稲子
 葛西善蔵 嘉村磯多 林芙美子 石川達三 松本清張 水上勉 安岡章太郎 中上健次 
 

  ********************************

 館内にレストランがあったので、ここでお昼をいただくことにしました。
 特別展関連メニューとして、小林多喜二の代表作「蟹工船」をイメージしたという「希望の光膳」を注文してみました。
   希望の光膳
 内容は「蟹のせご飯」「黒酢あんかけ蒸し」「ほっけの塩焼き」「「味噌汁」「昆布佃煮」で1000円でしたが、アイデアは良かったのですが、全体的に味が薄すぎてマズーでした。。。(´д`;)ざんねん


 参考サイト 仙台文学館
 


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日本100名城スタンプラリー終了・・・2011年7月、根室半島チャシ跡群にて、無事100名城完全制覇しました。
2010年5月、47都道府県踏破済み。(離島を除く)
歴史の現場を、実際歩いて確かめることをモットーに、全国を行脚中。いつかあなたの住む町へ行くかもしれません。
東京生まれ東京育ち。
大卒後、音楽関係の仕事、専業主婦、現在は零細企業で総務関係の仕事をしています。

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