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おふどうと名乗った家 豪商大木家の350年(山梨県立博物館)

 山梨県笛吹市にある山梨県立博物館では、現在企画展
「おふどうと名乗った家~豪商大木家の350年~」を開催中です。(3月5日月曜まで)
 山梨県立博物館2

 【展示趣旨】
  かつて、甲府の横近習町(現在の中央二丁目)に大木家という家がありました。呉服商を営み、古くは「井筒屋」と、天保年間からは「おふどう」と名乗る豪商でした。大木家が甲府にやってきたのは江戸時代初期のこと。以来、柳沢家による統治の時代や勤番支配の時代、モダンな町並みへと移り変わる明治・大正時代と、約350年にわたって甲府の街とともに暮らしてきました。
  豊かな財力を持った大木家は、甲府の経済だけでなく文化も支えてきました。大木家の美術品のコレクションには、大木家に逗留した文化人たちの作品とともに、歴代の当主が庇護した山梨の郷土作家の作品も含まれます。そして、古文書や生活資料からは、華やかな暮らしぶりだけでなく、家族の誕生と成長や信仰、店の経営や店員たちの働きぶりなど、大木家と、大木家に関わって生きた人々の様子が浮かび上がってきます。
  さながら甲府商家のタイムカプセルのような大木家資料、本展は、大木家資料の歴史・民俗・美術の全分野から出品される初めての機会となります。甲府の庶民層が培った歴史と文化を、ぜひご覧ください。


 上記にもあるように、江戸時代初期より甲府城下に大木家という呉服屋を営む商家がありました。「おふどう」という屋号だったのは、不動明王を信仰していたためそこから採ったようです。商売上手だったとみえ、店は繁盛し、羽振りもよかったといいます。
 ですから、大木家に伝えられた品々は庶民ではありますが、特に裕福な暮らしぶりを感じさせる貴重なものばかりでした。
 今回展示されていたのは、呉服店関係のものや、大木家で使われていた生活道具、調度品、収集していた美術品など多岐にわたっていました。
 ⇒企画展「おふどうと名乗った家」展示案内 

 ですから、なかなか一言でまとめるのが難しいので、気になったところを箇条書きにしておきます。

●下の写真の大きなポスターに、年配の男女が描かれていますが、これはかの歌川広重が当時の大木家当主夫妻を描いたものだそうです。広重の肉筆画としては数少ないうちの一つ。なお、広重は実際甲府へ来たことがあったようで、その時注文されたものと思われます。
          おふどうと名乗った家

●大木家は甲府でも有数のお金持ちだったので、美術品・骨董品なども多数所有していましたが、家財道具などは代々伝えられてきた昔のものを大事に使用していたとか。また、衣服なども無闇に新調せず、予め端切れを用意しておいて繕って着用していたようです。(展示品に端切れの束がありました) 割れた大皿も修復して使っていました。
 お金は使うところには使うが、一方で締めるとこは締めるという堅実な金銭感覚がうかがえます。

●江戸時代後期の頼山陽や山県大弐の書が複数伝わっており、彼らと何らかの関連性が考えられます。(今回はあまり言及されていませんでした)

●明治28年ごろ、京都の老舗人形屋から購入した「騎馬軍人人形」3体がありました。これは男児の成長を願う5月の節句飾りとして仕立てられたもので、日清戦争後の社会状況を反映しています。なかなか精巧な作りで、このような節句用の人形は珍しいそうです。私も初めて見ました。

●大阪の“ビリケンさん”や“福助”(足袋メーカー)の置物が展示されていました。

●戦前、大木家では生活情報や自社の宣伝などを載せた今でいう「ミニコミ誌」のようなものを季刊発行しており、展示室内ではそのレプリカを手にとって見られるようになっていました。


 なお、これほど隆盛を誇った大木家も戦時中政府からぜいたく品禁止令が出たため、昭和18年に廃業を余儀なくされました。
 その後、平成元年に最後の当主が死去し、跡継ぎがいなかったため残念ながら350年続いた家が絶えてしまいました。
 翌平成2年、ご遺族の方から大木家の所有品約1000点が同館に寄贈されました。これだけ多くの品々があったので、整理するのについ最近まで時間がかかったようです。
 今回展示された資料はそのうちのごく一部でしたが、また将来展示される機会も多々あるものと思われます。

 東京などにもかつて大木家と同様な裕福な商家はあったと思うのですが、関東大震災や東京大空襲などで失われてしまったものも多いので、かえって地方の方がこういった貴重な資料が伝えられる余地があったように思いました。
 地味ではありますが、展示品のひとつひとつに庶民の生活の歴史が感じられた展示でした。
 会期終了が間近なので、お近くの方はぜひ足を運んでみては如何でしょうか。


    
より大きな地図で 山梨県立博物館 を表示




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