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雲井龍雄の墓

 (米沢史跡巡りのつづき)

 雲井龍雄は天保15年(1844年)、米沢藩士・中島惣右衛門の次男として米沢袋町に生まれました。幼い頃からその才能を発揮し、14歳から藩校「興譲館」に学びました。
 慶応元年正月、龍雄22歳の時に米沢藩江戸屋敷詰めを命じられ、陽明学者安井息軒の三計塾に入門、後に塾頭になります。
 慶応3年、藩命により京都探索方として京で活動し、四方の志士と交わる中で薩摩藩の横暴に憤激し、薩摩藩を批判した漢詩「討薩檄」を起草し、奥羽越列藩同盟の奮起を促します。
 明治2年、米沢藩の推薦により新政府の集議院の一員として勤め、多くの意見書を上程しますが、薩長藩閥政府に受け入れられるはずもなくすぐに辞任します。
 この後、龍雄は新政府に不満をもつ人々を集め、没落士族の救済を求めて「帰順部曲点検所」を組織しますが、この行動が政府転覆計画と看做されて逮捕され、明治3年(1871年)12月に小伝馬町の牢獄で斬首、享年27歳という若さでした。
 ただちに龍雄の首は小塚原に晒され、胴体は解剖に回されてしまったといいます。
 なお、龍雄はその短い生涯の間、すぐれた漢詩を残しています。

 梟首された後、彼の首は刑場隣の回向院(東京・荒川区)に葬られます。
 下の写真は回向院に今も残る龍雄の墓石です。(2007年撮影)
     雲井龍雄の墓(東京)

 その後、米沢出身の山下千代雄(後に衆議院議員となる)がその墓から頭骨を掘り出し、明治16年に谷中・天王寺に改葬しました。(現在でも谷中霊園にその時建てた墓石だけ残っているそうです)
 ⇒谷中霊園・雲井龍雄の墓
 (酔いどれJohnny様「意外と身近にある歴史散歩」より  リンクさせていただき、どうも有難うございます)
 

 昭和5年、龍雄60回忌の時に関係者によって谷中の墓から米沢・常安寺(米沢市城南5丁目1-23)へ改々葬されました。(2007年撮影)
  雲井龍雄の墓(米沢)


 明治新政府に弾圧され、犠牲となった雲井龍雄ですが、故郷米沢でも政府を憚って死後その名を口にすることはタブーとされ、長らく人々の記憶から薄れていましたが、作家・藤沢周平の小説「雲奔る」によって再評価されるようになりました。
 前々から言っておりますが、明治維新とはけっしてきれいごとではなく、このように因果を含められ、死に追いやられていった悲劇の人々も少なからずいたことは事実です。

       
雲奔る―小説・雲井竜雄 (文春文庫 (192‐4))雲奔る―小説・雲井竜雄 (文春文庫 (192‐4))
(1982/11)
藤沢 周平

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NoTitle

今晩は、雲井龍雄の米沢・常安寺の墓所が見られて大感激です。有難う御座います。

明治政府の暗い部分は多いですね。

Re: NoTitle

 酔いどれJohnny様

> 今晩は、雲井龍雄の米沢・常安寺の墓所が見られて大感激です。有難う御座います。

 おはようございます。コメント有難うございます。こちらこそリンクを貼らせていただき、どうも有難うございました。

> 明治政府の暗い部分は多いですね。

 そうですね。良いことばかり無かったように思います。雲井龍雄の一件も「臭いものには蓋」といった感じで、後味がよくないですね。。。

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日本100名城スタンプラリー終了・・・2011年7月、根室半島チャシ跡群にて、無事100名城完全制覇しました。
2010年5月、47都道府県踏破済み。(離島を除く)
歴史の現場を、実際歩いて確かめることをモットーに、全国を行脚中。いつかあなたの住む町へ行くかもしれません。
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