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夜明けまえ 知られざる日本写真開拓史 

 先日の8日、東京・恵比寿にある東京都写真美術館で開催していた「夜明けまえ 知られざる日本写真開拓史 (四国・九州・沖縄編)」という展示を見てきました。

東京都写真美術館
知られざる日本写真開拓史
※携帯で撮影したので解像度がよくありません。
 今回の展示は、四国、九州、沖縄の幕末~明治初期の頃の古写真を特集しているというので少々興味がありましたが、3月の地震やその他諸々多忙だったことでなかなか足を運べずについ時間が経ってしまいました。
 最終日の8日・・・この日は主人の身内の法事があったのですが、法事終了後多少の時間があったので、急いで恵比寿へ向いました。
 しかし、同美術館へ駆け込んだのが閉館45分前。。。急いで会場内を見てまわります。

 見学できたのは賞味30分強だったので全部しっかりとは見られなかったのですが、けっこう良い写真が展示してありました。有名無名さまざまな人物や風景の写真がありました。
 個人的に目をひいたものを挙げますと、薩摩藩主の島津斉彬の肖像写真の複製ですとか、鹿児島城を写した写真(これは初見でした)、熊本藩士の思想家・横井小楠の肖像写真の原板が見られて良かったです。あと土佐藩の谷干城の写真もありました。後はやはり目立ったのは、長崎の上野彦馬関係の写真だったように記憶しています。
 会期中、坂下龍馬の盟友であった中岡慎太郎の写真が出ていたらしいのですが、期間限定だったようでこの日は見られず残念でした。(彼の写真ならまた別の機会に見られそうです)

 今回の展示に先立ち、同美術館では四国、九州、沖縄にある博物館や美術館を調査し、整理されずに眠っている古写真に関する調査を行ったそうで、その結果、今まであまり知られていなかったものや、これまで詳細が判然としなかった被写体などについて新発見があった等、前向きな成果があったようです。

 その一例として、花かんざしを挿したあどけない風貌の少女の写真で、まったく同じものが二枚並べて展示されていました。
 一方は高知県高知市にある土佐山内家宝物資料館に所蔵されていたもの、もう一方は東京都写真美術館に所蔵されていたものです。おそらく後者の方は、写真美術館に寄贈された信州上田藩の松平家の古写真の中の一枚だと思います。
 写真に関する説明には、今回の調査の結果、山内家宝物資料館にあった写真は誰を写したものかわからなかったが、本館所蔵の写真と照合することで、誰の写真なのかがわかった、というような内容の記載がありました。しかし、それ以上の情報については書いてありませんでした。

 この少女は山内豊子という女性で、幕末の頃、土佐藩の支藩である土佐新田藩(1万3000石 江戸定府)の藩主であった山内豊福という人の娘さんです。小藩ではありますが、豊子はれっきとした大名の姫君でした。豊子には邦子という姉が一人いました。
 しかし、彼女を突如悲劇が見舞います。父親の豊福はもともと佐幕派で幕府の方針に背く気など毛頭なかったのですが、維新前夜、親藩である山内本家が倒幕に傾いたため、身動きがとれなくなってしまったのです。
 幕府と本家との間で板ばさみになった豊福は自害という道を選び、夫人の典子も夫の後を追いました。こうして豊子は一度に両親を亡くし、孤児になってしまいました。
 まだ幼い豊子と姉の二人は山内本家にて引き取られ、そこで養育されました。おそらく、その頃に写されたのが今回展示されていたものだと思われます。
 長じて豊子は旧上田藩主・松平忠礼の後妻となり、子宝には恵まれなかったものの華族の夫人として平穏な一生を送ったようです。(昭和20年、81歳にて死去)
 (なお、今回豊子の姉の邦子の写真も展示されていました)

 こうしてみると、つい流して見がちな多くの写真のうち、一枚一枚各々の写真にもそれぞれに人生のドラマがありますね。
 それにしても、この山内豊子の写真について山内家宝物資料館が詳細を知らなかったというのは不思議です。素人である私ですら、かなり前から彼女の写真について知っていました。以前仔細があって、同館宛に土佐新田藩のことを尋ねたことがあるのですが、詳細はわかりません、と言われたことがあります。限られた人員の中で未整理の史料も多いのでしょうが、もう明治維新からかれこれ150年近く、戦後66年は経っているのですし、他所からの問い合わせで判明したというのではなく、文献史料以外のものについてももう少し日頃から丹念な調査を行っていただきたいものです。
 もっともこの件と同様に、未整理のまま眠っている写真史料は全国的に見てもけっこうあるのではないか、と思われますので、このたびのような写真美術館の試みには今後も期待できそうです。

 同展示は8日をもって終了してしまいましたが、今年中に長崎と熊本の二箇所に巡回するということです。
 今回は西日本方面の古写真でしたが、今後、東北や北海道など東日本の古写真の発掘も楽しみにしたいと思います。

 参考サイト 東京都写真美術館ホームページ
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