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鰊蔵の悲劇

 常盤共有墓地に隣接して「回天神社」というお社があり、その境内に「回天館」という土蔵のような建物があります。
回天館1

 幕末、尊皇攘夷の実行を求めて挙兵した水戸藩の急進派・・・すなわち天狗党の人々が各地を転戦した後に加賀藩に投降し、彼らは幕府軍によって捕縛され、慶応元年(1865年)の正月29日、越前敦賀の鰊蔵に監禁されました。この鰊蔵は全部で16棟あったそうですが、そのうちの1棟を敦賀より移築したものだということです。
 実は、昨年の10月敦賀へ行った(←過去記事参照)時に、天狗党の人びとが斬られた寺のすぐ近所まで行ったのですが、大雨のためにその場所を見ずに撤収しなければならなかったのは心残りです。

 中はご覧のように薄暗いです。(この時、電気設備が故障していたようで蛍光灯がつかなかった)この中に50人以上の人々が下帯一つの状態で押し込められていたということです。
 用便もほぼ垂れ流しの状態で、おまけに鰊の生臭い匂いが混じりあい、劣悪な環境だった事と敦賀の冬は厳寒ということもあり、監禁中に死んだ者もいたということです。
回天館3

 壁には、監禁されていた人が記したと思われる壁書が残っていました。かろうじて「叶」と読めます。
回天館2

 天狗党の人たちが監禁されていたのは一月あまりで、同年二月、武田耕雲斎、藤田小四郎らをはじめとする353名が鰊蔵から出され、次々に斬首されました。
 首は塩漬けにされて水戸へ送られ、水戸城下を引き回された後、那珂湊で曝され、そのまま打ち捨てられたということです。
 天狗党の人々の家族も、藩内の保守派(佐幕派)によってことごとく処刑されました。

 それから、「回天館」の中には天狗党とは直接関係ありませんが、桜田門外の変の首謀者の一人である高橋多一郎父子の人形が展示してありました。
高橋多一郎
 高橋父子は事件の後、大坂へ逃亡しましたが、幕吏に捕縛される前に切腹しました。人形はその時の高橋父子を表現したものでしょう。

 回天館の前には、安政の大獄後に犠牲となった藩士たちの招魂墓が立ち並んでいました。
PICT0078.jpg

 幕末はどこの藩でも見られたことですが、水戸藩は特に尊攘派と保守派(佐幕派)との抗争が激しく、お互いを徹底的に潰しあったため、結局明治維新の後はとうとう新政府に輩出すべき人材がいなくなってしまいました。
 この辺のラディカルさが、私個人はどうもついていけないものがあります。
 水戸の史跡については他にもまだまだありますが、きりがないため、ひとまずこの辺で〆ようと思います。

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(1997/06)
吉村 昭

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大卒後、音楽関係の仕事、専業主婦、現在は零細企業で総務関係の仕事をしています。

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