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大河ドラマ随想 (1)

 先ほど、午後9時からNHK総合テレビ「カウントダウン 『江』~大河ドラマ50作すべて見せます~」という特番をやっていたので見ておりました。明日から始まる「江~姫たちの戦国~」の予告番組みたいなものですが、過去49作品の貴重な映像も紹介されていて、見ていて飽きなかったです。

 自分が初めてNHKの大河ドラマを見たのは、小学4年の時の「徳川家康」でした。主演が滝田栄さんだったのですが、滝田さんには申し訳ないのですが、私が印象に残っているのは、当時新人だった役所広司さんが織田信長の役で、故・夏目雅子さんが茶々(役名は「淀君」)の役でお出になっていたことです。役所さんは新人離れした、清新な信長をよく演じておられましたし、夏目雅子さんが本当に美しかったこと!彼女の美貌はつい昨日のことのようによく覚えています。(夏目さんはその後、病気で早世されましたが、本当に惜しい女優さんでした)
 
 ですが、リアルタイムで見たものの中で、私が特に気に入っているのは、やはり「独眼竜政宗」「翔ぶが如く」だったと思います。今日の特番でも伊達政宗を演じた渡辺謙さんが出ていて、名場面を紹介していたのですが、それは渡辺さんが白装束を着て、故・勝新太郎さん演じる豊臣秀吉との対面に臨むというシーンでした。私もあの作品の一押しの場面はこれで正解だと思います。

 勝新太郎さんは代表作「座頭市」をはじめとして抜群の個性のある大スターだったのですけれども、実際の収録現場ではアドリブが多すぎて監督の指示通り動かないことで有名だったので、名だたる監督や演出家泣かせだったと聞いています。あの黒澤明とはそれが元で対立して、せっかく主役に抜擢された「影武者」を降板させられたほどです。ですから、その勝さんがNHKの大河ドラマに初出演するということで、現場サイドでも勝さんには相当気を遣ったそうです。
 そして、いざ渡辺「政宗」との対面シーンでも、勝さんは故意にリハーサルをせずに、いきなり渡辺さんとの対面シーンに臨んだということです。渡辺さんも証言していましたが、このシーンもやはり勝さんが竹の棒でいきなり自分の背中をピシャリと叩いたので渡辺さんも現場スタッフも皆一様に驚いて息を呑んだそうですが、あれは勝新太郎一流のアドリブだったんです。
 だからこそ、あのようなリアルな緊張感にあふれた名シーンが撮影できたわけですね。さすが勝さんは大物でしたね。渡辺さんも勝さんから大事なことを学んだと言っておられましたし。

 「独眼竜政宗」ですが、もちろん渡辺さんをはじめとする役者さんたちも本当に良かったのですが、何と言ってもジェームス三木氏の脚本が秀逸だったということにつきると思います。
 私も昨年、実に二十数年ぶり!にこの作品を通して見直してみたのですが、時代考証もよく出来ているし(伊達家の御子孫が監修しています)、ストーリー展開に破綻もなく、非の打ち所がありません。
 やはり過剰な演出に走るのではなく、一貫して史実を尊重した姿勢が貫かれているため、違和感なく安心して見ることが出来るんですね。
 それから、ここ10年くらいの作品は登場人物すべてがみんな「いい人」で描かれていて、対立構図がない「お友達」関係であり、悪人がほとんど出てこなくて、まったりしたストーリーばかりなのであまり緊張感が感じられないのですが、「政宗」では例えば原田芳雄さん演じる最上義光のような悪人が登場してきて、対立・相克・葛藤という深みのある人間ドラマがきちんと描かれているんですよね。
 同じことが「翔ぶが如く」でも言えると思います。長年親友同士で幕末の激動を共に乗り越えてきた西郷と大久保が、明治6年政変で袂を分かつことになるんですが、政治の世界の冷厳さというのをちゃんと描いていて、ドラマといえど絵空事に終わらないリアリティがあったように思います。
 「翔ぶが如く」は私が高校生の時にやっていたのですが、この私めに幕末史に深く関心を持つようになったきっかけを与えてくれた作品でもあります。
 最近の脚本家の方も、ぜひジェームス三木氏や小山内美江子氏(「徳川家康」「翔ぶが如く」)、金子成人氏(「義経」「真田太平記」※真田~は大河ドラマではありませんが)などの脚本をよく勉強していただきたいなと思いましたね。

 その他、まだまだ思い出話など言いたい事はつきませんが、この続きはまた次項で。

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テーマ : NHK
ジャンル : テレビ・ラジオ

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今でも昨日のように

そうですね。「独眼竜」だけではなく、全大河の中でもナンバー1シーンではないでしょうか。
今でも昨日のように覚えています。
本気でビシッと叩いた後、「小田原城が落ちた後だったら、この首は無かった!」。

昨夜は私も妻とこの番組を見ていて、過去の名シーンのセリフを全部映像の前に解説していたら、
妻に「仕事やめて、大河ドラマの評論家になれば!」と呆れられていました。
それに対して、「わたくしめも かくありたい!」と応えておきました。

あとA☆六文銭さんも書かれているように「翔ぶが如く」の「両雄対決」のシーンは何度見ても涙が出てきますね。
西田敏行さん(西郷)が語っていたように、鹿賀丈史さん(大久保)一世一代のハマリ役だったと思います。

悪役と言えば、「黄金の日日」の秀吉(緒形拳さん)が最高傑作だと思います。
昨夜も一部が流れましたが、前半は「太閤記」の秀吉のままで、後半悪の権化と変貌する緒形さんの演技力に感心しますよ。
リアルタイムに「太閤記」を観た私も、「黄金の日日」の緒形秀吉の方に魅力を感じましたね。

こんにちは!

昨日の番組すべて見ました。
大河ファンにとって、「大河50」の番組は、大変興味深いものでした。私は母がずっと大河を見ていたので、幼い頃から傍らで見てきました。それがついに「江」で50作品にもなるのかと思うと感慨深いです。
今晩の放送が楽しみですね。

Re: 今でも昨日のように

柴様
コメントどうも有難うございます。柴様のように、過去の大河ドラマについて詳細な知識をお持ちの方がおられて、うれしい限りです。奥様が勧められたように、ぜひ評論家を目指されては・・・と私も思います。

「独眼竜政宗」の勝新太郎さんの豊臣秀吉はNHKでなければキャスティング出来なかったであろう絶妙な配役でしたよね。過去にいろんな役者さんが秀吉を演じましたが、勝さんの圧倒的な存在感は群を抜いていたように思います。

「翔ぶが如く」の鹿賀丈史さんですが、大久保利通のご子孫からも高い評価を得ていたそうですね。この作品については私も思い入れがあるので、また改めてここに記述したいと思います。

緒形拳さんですが、本当におっしゃる通り優れた役者さんだったと思います。善人も悪人もどちらも演じられた稀有な俳優さんでした。まだまだ長生きしていただきたかった。訃報を聞いたときは、心から残念に思いました。

Re: こんにちは!

しずか様
コメント有難うございます。お母様が大河ファンでいらしたのですね。やはり環境というのは大きいと思います。
昨夜の特番は本当に懐かしい映像ばかりで、思わず見入ってしまいました(汗)。
いよいよドラマは今夜開始になりますが、色鮮やか華やかなドラマになりそうな予感がしますね。
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2010年5月、47都道府県踏破済み。(離島を除く)
歴史の現場を、実際歩いて確かめることをモットーに、全国を行脚中。いつかあなたの住む町へ行くかもしれません。
東京生まれ東京育ち。
大卒後、音楽関係の仕事、専業主婦、現在は零細企業で総務関係の仕事をしています。

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