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【坂の上の雲】広瀬武夫 「軍神」と呼ばれた男

DSCF7038.jpg

 今夜、NHKのスペシャル大河ドラマ「坂の上の雲」を通して見ました。第二次旅順閉塞作戦で犠牲となった広瀬武夫中佐(1868~1904年)の最期でした。
 戦前は小学校の唱歌にも歌われ、「軍神」とあがめられてきた軍人です。
 上の写真は大分県竹田市にある、広瀬を祀った「広瀬神社」です。(昨年秋撮影)

 ドラマを見ていた人はわかる通り、広瀬は文武両道に優れ、大変魅力的な人物であることがわかります。しかも、「アリアズナ」という名の美しいロシア娘との純愛物語まで伝えらているほどです。島田謹二という学者が伝記に書き、それを元に司馬遼太郎が『坂の上の雲』でも取り上げました。彼にまつわるエピソードはドラマ化されるにふさわしいものです。
 しかし、広瀬はあくまでも都合三回にわたって行われた旅順閉塞作戦の犠牲者のうちの一人に過ぎませんでした。
 それが、どうして後に「軍神」と呼ばれるようになったのか?

 広瀬の壮烈な戦死の後、海軍兵学校で同期であった永田泰次郎(当時、聯合艦隊司令部副官)が広瀬の死を悼み、軍令部にいたやはり同期の財部彪らに送った電文の中に、
「人呼んで軍神と唱ふ。是敢へて過言にあらざるべきこと」
という一節がありました。
 永田は下の写真で後列右から二人目の人物です。(クリックで拡大します)
三笠司令部の人々


 これを、当時海軍軍令部参謀で海軍の広報活動をしていた小笠原長生中将(旧唐津藩主・小笠原長行の息子)が、本来機密事項であるにも拘らずマスコミに対して意図的にリークしたことに事に端を発しているということです。
 小笠原がリークした広瀬の死を新聞各紙が書きたて、後には唱歌(杉野はいずこ 杉野はいずや)まで作られ、多くの人々に歌われたことで、広瀬武夫は「軍神」として伝説化していきます。

 しかし、その陰で旅順閉塞作戦が失敗に終わった事を軍令部が何とか隠蔽しようとして、いわば広瀬の死を「美談」として扱い、喧伝することで情報操作した過程が読み取れるのです。
 余談になりますが、この小笠原という人、後には崇敬していた東郷平八郎の評伝を著し、東郷の神格化にも「貢献」しています。
 広瀬武夫はたしかに高潔な軍人であるのは事実なのですが、一少佐に過ぎず、しかも部下を探して退避が遅れ死傷者を出すという失敗をおかした彼が、後に国民から「軍神」と呼ばれ、奉られた伝説の人物になっていくには、このような裏事情があったということです。
 その一方で、同じく旅順閉塞作戦で戦死した軍人たちは他にも多数いましたが、広瀬の名声の陰に隠れ、長い歳月の中で忘れさられていきました。

 話は戻りますが、広瀬の故郷である豊後竹田の広瀬神社では、今まで広瀬ゆかりの品々を大切に保管してきました。
DSCF7041.jpg

 神社の境内には戦艦朝日の「カッター」が安置されていました。昭和12年に海軍より奉納されたということです。
DSCF7056.jpg


 最近になって、竹田市立歴史資料館の広場に新しく広瀬の銅像が建てられたと聞きました。
 竹田は広瀬の生まれ故郷ですが、どうも幼い頃に西南戦争で家が焼かれ、その後一家で飛騨高山に引っ越してしまい、竹田で暮らしたのはほんの短い期間だったそうですね。


より大きな地図で 広瀬神社 を表示
 

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テーマ : NHK
ジャンル : テレビ・ラジオ

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ヘエー

竹田のような田舎町へも行かれたんですか!
ああ、岡城があったのですね。
日本国中どこへでも出没という感じで、敬服します。

東郷さんのようなタイプよーく分かります。
小柄で大人しく素直で肝が据わっている少年。
クラスに一人くらいは、いましたもんね。
広瀬タイプの方が少ないと思います。

ついでに言うと、東郷タイプの方が組織では出世します。
広瀬タイプは途中でドロップアウトするかもね。

Re: ヘエー

 柴様 コメント有難うございます。そうなんです。今年、47都道府県はすべて行きましたので、もちろん大分にも行っております。

 東郷平八郎はタナボタで聯合艦隊司令長官になったんですが、やはり元々素質があったのでしょうね。
 広瀬武夫は今の価値観から見れば、多少融通のきかないところがあったのかも・・・と思ったりします。
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