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改革と学問に生きた殿様

 旅行記の途中ですが、またまた博物館見学記です。この秋は各地の博物館、資料館などで様々な企画展があり、土日や祝日に足を運ぶことが多かったため少々疲れ気味です。

 現在、栃木県宇都宮市にある栃木県立博物館では、企画展「改革と学問に生きた殿様~黒羽藩主・大関増業」を開催中です。

 今回の展示の主人公は、伊予大洲藩加藤家の出身で、黒羽藩大関家の養子として迎えられた藩主・大関増業(ますなり 1782~1845年)です。
 増業は藩財政が逼迫していた黒羽藩に持参金付きの養子としてやってきます。そして、重臣達の専横が目立つ旧態依然の藩政を問題視し、これを改革しようと様々な努力を重ねます。
 しかし、藩政改革に強い態度で望む増業に対して、事なかれ主義の家臣達は猛反発し、藩主就任13年目で無理やり隠居へ追い込まれてしまいます。
 家臣らによって隠居の生活にも制限が加えられた増業は、挫折感にさいなまれながらも自らを励まし、学問研究に没頭していく・・・というストーリーです。
 
 下野黒羽藩というのは、江戸時代を通して重臣達の専横が目立ち、増業の他にも他家から養子としてやってきた殿様を気に入らなくなるといじめて隠居へ追い込むという、「殿様いびり」がさかんに行われた藩として知られています。
 封建時代でもあり、「家臣の分際で何様!?」と思ってしまいますが、当時黒羽藩に限らず各藩の家臣の権限というのはあなどれないものがあったようで、藩主の方も日ごろの人間関係や政治には細心の注意を払わないと自らの藩主の座すら危ういという、けっして「殿様面」して悠然とはいられない事情があったようです。まさに「お殿様もツライよ」といった感じです。

 さて、展示の方ですが、黒羽藩の藩政記録は江戸時代を通して非常に良好な形で保存・保管されてきました。今回ご紹介した増業も藩政記録の保存について、大切に保存するよう努力しています。それは、養子先の家の歴史を大切にし、そこへ馴染もうとする気持ちの表れでもありました。そのおかげもあって、現在では大田原市(旧黒羽町)にある「芭蕉の館」という施設に大関家のご子孫から寄贈された史料が大切に保管されています。

 貴重な史料がたくさん展示されていましたが、私個人は増業が失意の中、隠居生活を送っていた時に自ら手作りしたという甲冑が展示されており、これが印象に残りました。増業お手製の甲冑は実家である大洲藩加藤家に贈呈されていたのですが、今回所蔵先である愛媛県歴史文化博物館よりはるばる貸し出されてきました。
 また、増業はなかなか社交的だったようで、老中松平定信や真田幸貫、松浦静山など有名な殿様たちとも交流していた記録があり、興味深かったです。
一人のお殿様の、決して平坦とは言えない人生模様を残された史料からうまく浮かび上がらせている内容となっています。
なお、同展示は23日(火)までとなっています。

 参考サイト 「改革と学問に生きた殿様~黒羽藩主・大関増業~」(栃木県立博物館HPより)


より大きな地図で 栃木県立博物館 を表示

 
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ジャンル : 学問・文化・芸術

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新田次郎の短編に久留米の有馬なにがしという数学好きの殿様の話がありました。八代将軍吉宗の前で講義したり、自分で数学の本を何冊も出版したとのことでした。
学問が好きというより、やる気のある殿様にとっては家臣が政治を取り仕切っている状況では学問に精力を傾けるしかなかったのが実情かもしれませんね。

次は丸岡城かしら、楽しみにしています。
昔、千葉真一主演の「戦国自衛隊」を観たことがあります。奇想天外のストーリーで強く印象に残っています。先取りになるので、ここでストップします。

柴様

> 新田次郎の短編に久留米の有馬なにがしという数学好きの殿様の話がありました。八代将軍吉宗の前で講義したり、自分で数学の本を何冊も出版したとのことでした。
> 学問が好きというより、やる気のある殿様にとっては家臣が政治を取り仕切っている状況では学問に精力を傾けるしかなかったのが実情かもしれませんね。


★コメント有難うございます。江戸時代の殿様はもう戦うこともありませんので(笑)、教養高さが求められたようですね。中には学者顔負けの研究実績を残している人もいますし。


> 次は丸岡城かしら、楽しみにしています。
> 昔、千葉真一主演の「戦国自衛隊」を観たことがあります。奇想天外のストーリーで強く印象に残っています。先取りになるので、ここでストップします。

★多忙により、更新が遅々としておりまして、せっかくご覧いただいているのに申し訳ありません。「戦国自衛隊」はかなり前に一度見たっきりなので、よく思い出せません。たしか、丸岡城がロケで使われたんでしたっけね。丸岡城は初めての来訪でしたが、質実剛健さが感じられるお城でした。
 続きも気長にご覧いただければ幸いに存じます。
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日本100名城スタンプラリー終了・・・2011年7月、根室半島チャシ跡群にて、無事100名城完全制覇しました。
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大卒後、音楽関係の仕事、専業主婦、現在は零細企業で総務関係の仕事をしています。

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