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「湖族」の棲む郷 堅田

 「旅を始めるにあたって」の項でも書いたように、今回の旅は琵琶湖周辺に生きた有名無名の人々の息吹を感じ取るのが主な目的である。
 近江の長い歴史の中で、ドラマや小説、最近だとゲームなどに登場するような有名な人物も良いのだけれど、一方で名もなき庶民の歴史も忘れてはならない、と思う。

 大津市堅田地区には、古来より琵琶湖の特権を有する「湖族」=堅田衆と呼ばれる人々が住んでいた。
 「湖族」って!?
 恥ずかしながら、私もそういう人々の存在を詳しく知らなかったのだが、少し調べてみると、泉州堺と並んで地侍や商人、農民など堅田の里の住民たちによる自治が行われていたというのだ。しかも、堅田衆は「水軍」のような軍事力も備えていた。琵琶湖の漁業権を握り、海賊行為を行わない見返りとして琵琶湖を舟で通過する荷物や人に対して通行税をかけ、徴収する権利も持っていた。ちなみに、「湖族」という言葉はある小説家による造語だという。
 琵琶湖周辺に居城があった信長、秀吉といった権力者も、堅田衆の存在はあなどれなかったようだ。当初、信長は越前朝倉氏と関係のあった堅田衆と敵対していたが、後に懐柔策をもって彼らを支配下に入れている。

 堅田の町中にある「湖族の郷資料館」(大津市本堅田1-21-27)は、堅田衆の歴史・文化を知るための資料館である。
DSCF5640.jpg

 中へ入るとご年配の男性が出てこられ、堅田の歴史についてのパネル展示を見ながら、丁寧に説明してくださった。
 同資料館は以前は雑貨商を営んでいた家が空家になり、それを利用してオープンしたという。簡素な家屋である。
 DSCF5633.jpg

 この辺りは昔から代々この地に住みついている方たちがとても多いのだという。説明していただいた資料館の方も、先祖代々この土地に暮らしているとおっしゃっていた。
 寺社も多く建立され、堅田衆の信仰を集めた。横川僧都・源信や、「とんち話」で有名な一休禅師ゆかりの寺などが付近にあるとのことだった。(中世、本願寺の布教活動などもあって浄土真宗の寺が多いという)
 また琵琶湖岸の風光明媚な場所でもあり、古くから天皇、公家、武士、僧侶、文人墨客が多数この地を訪れ、文化の交流がなされた。江戸時代には俳聖・松尾芭蕉がこの堅田の地を再三訪れたので、俳諧文化も盛んな土地だという。
 このように、堅田の郷は歴史上の人物たちの様々なエピソードに事欠かない土地なのだ。

 最近、堅田では観光振興のため「こぞくのすけ」というご当地キャラを登場させた。
 DSCF5635.jpg
「彦根の“ひこにゃん”のような存在となって、堅田の地を盛り上げてくれれば・・・」
 と案内してくれた方は語った。「こぞくのすけ」クン、ガンバレー!
 
 最後に置いてあったお土産品の中から地元のお店が製造しているというおせんべいを買った。これがけっこう美味しくて、車中ですぐ食べてしまった。
 DSCF5637.jpg

 案内してくださったご年配の方にお礼を言い、資料館を出た。
 今回はあいにくの雨と時間の制約がありパスしたが、資料館周辺には広重の浮世絵にも描かれた「浮御堂」(満月寺)をはじめ、史跡・旧跡の見所がたくさんある。歴史や文化に関心のある方は、ぜひ一度訪れてみてください。

   
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A☆六文銭

Author:A☆六文銭
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日本100名城完全制覇と有名人の墓めぐり(掃苔)
日本100名城スタンプラリー終了・・・2011年7月、根室半島チャシ跡群にて、無事100名城完全制覇しました。
2010年5月、47都道府県踏破済み。(離島を除く)
歴史の現場を、実際歩いて確かめることをモットーに、全国を行脚中。いつかあなたの住む町へ行くかもしれません。
東京生まれ東京育ち。
大卒後、音楽関係の仕事、専業主婦、現在は零細企業で総務関係の仕事をしています。

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